柳川たみ

絵と詩を書いています。「無文芸」という詩の冊子を作っています。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

枝とハンドサイン

20200329詩

駅を出たら 霧雨が浮かぶように降っていて 家路 という言葉を思いながら 駅のロータリーを横切ると 霧雨は星座のような形を 夜闇の中に描いていて その星座の中を私は 帰っていった

20200326詩

濃い灰色の 凹凸のある地面が見える ほのぐらく 浮かび上がってくるよう (あの濃い灰色は 誰か、男の人のセーターの色だ) 昼に見た池の底だろうか? 凹凸は魚になって ゆっくりと泳いでいる 「現実界」について考えていた昼の事だ