柳川たみ

絵と詩を書いています。「無文芸」という詩の冊子を作っています。

女神の見えざる手 (2016) MISS SLOANE 監督ジョン・マッデン

彦坂先生にすすめていただいた映画です。

とても冷徹で、目的のための手段を選ばない、女性の敏腕ロビイストの話です。

おもしろかったのが、このロビイストが銃規制派を陰で動かすために活動する資金集めで、著名なフェミニストに会いに行くのですが、「私はフェミニズムには興味ありません」と苦笑いしながら言うのです。そのフェミニストは「そうね、あなたにないのはペニスだけ。」と答える。

狂ったように仕事をし、結婚はせず、性欲やストレスを男娼を買うことで和らげる。
(のちに、彼女が裁かれる裁判で、その男娼が証人として召喚されたときに、男娼は、男なのに体を売っているのですね、のような言葉で裁判官に侮辱されるような場面もあった。)

主人公は、女性とか男性とかというよりも、ただやりたいことをやっているだけなのですね。

ただ、いつも何かのクスリをのんでいて、ずっと眠らずに仕事をしています。そのあたりが、女性ということで受けている重圧をもしかしたら表現しているのかもしれないし、単にワーカホリックであることの表現なのかもしれませんが。。

女性が男性と同様に働くということについて考えさせられる、とても面白い映画でした。