柳川たみ

絵と詩を書いています。「無文芸」という詩の冊子を作っています。

王将(1948)

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昔の、古い日本が見たくなって、見ました。

日本といっても、私は生まれてから以降の日本しか知らないから、日本のことがわからないので、昔の日本のことをもっと知りたいと思います。

明治時代の天王寺の風景が、地獄のようで、その貧民窟に住んでいる坂田三吉の家族。

将棋に夢中で働くことができない三吉と、それを支える奥さん。「妙見さま」という菩薩様への信心が、家族を支えている。苦しい時に、「南無妙法蓮華経」と唱えながら必死に太鼓をたたく様が、真っすぐで美しく感じた。こんな信仰を昔の人はごく普通にもっていたのだと思う。

とてもよい映画を見たと思いました。

 

ちなみに、坂田三吉の映画は別のものも見たことがあって、1991年につくられた『王手』という、阪本順治監督の映画で、こちらは、坂田三吉役は若山富三郎だが、坂田三吉の亡霊のような役柄で、赤井英和大阪・新世界に住む真剣師の飛田という人物で主人公で、現代の坂田三吉のような役である。これも、私はわりに好きな映画でしたが、まあまあです。